情報や知識は個人に宿る 02
ところで、知識や情報は、それをいくら使っても減らないし、無くなりもしない
。相変わらず、個人の中に残っている。いや、使えば使うほど、その人のもつ知識
や情報、スキルは洗練されることもある。これが「物」と大きく違うところである
。「物」なら、それを売ってしまえば、手元には残らないし、破損することもある
。だが、情報や知識は、たとえそれを元手に商売しても、依然として手元に残って
いる。しかも増えていくのである。だから、有効な情報や知識を入手する能力(方
法)を持つ人には、どんどん貯まっていくことになる。組織が、それを上手に引き
出さないと、組織には何も残らないということも起こり得る。そのような組織は、
求心力を持たない可能性があるため、遠心力の方が作用してしまう。いままでのよ
うな、「お神輿」の管理(マネージメントではない)では通用しないのである。
もちろん、このこで云う、知識や情報、あるいはスキルと言われるものの中には
、いわゆるマネージメントの領域のものも含まれる。