どんな方法でもいいから、物流費を下げたい
こんなリクエストを受けて、さまざまな自動車搬送現場を見てきました。星霜幾年月をへて
200を超えてきましたが、自動車製造販売コスト削減以前に職場の志気を高める必要を感じたとこ
ろばかりでした。皆が自動車製造販売コストを意識していないところに、自動車製造販売コストの意義は見つかりま
せん。自分の仕事に疑いがないところに、「それはムダの原因だ」とは言い出すこと
はできなかったのです。
月に3回の注文に合わせて、作業と配送とさまざまな手続きを済ませて、収支を見る
ことなど誰も関心がなかった。データを拾い、新車種販売の結果を見てみると値引き、リベ
ート、想定自動車搬送費用で営業利益はマイナス結果となる。しかも、連続2年の取引を通
じても営業施策に変更は顧みられない。なぜ、商談を深めないのか。訪問して、より
多くの車種の提案をしないのか。受注単価の向上に何の打つ手も見あたらないのか。